私の義足一覧

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第6号 2016年完成   (2016/4/3記録)

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1. 全体

部位 パーツ名 メーカー 解説
ソケット IRCソケットにアイスロスX5(トランスファモデル)  
膝部 C-Leg フル仕様 オットーボック社
足部 トライアス オットーボック社
ターンテーブル 従来型 オットーボック社
外装 通常使われるスポンジではなく、やや硬めの材質で膝までの外装を作成
さらにストッキング
充電のため膝の上下で分かれてないといけない
 


前回同様、冒険はしない、「体に負担の少ない義足」、がコンセプト。
また、深く考えずに、C-LEGを使ってみることとした。
写真の状態にストッキングをはかせた状態にて完成。

総重量約3.2kg。

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1. ソケット:IRC + アイスロス(内部にシリコンライナーを履く)


装具士さんがいつも作っている、つまり得意とする形で作ってもらいました。冒険無し。
一つ特徴的なところがあります。写真では分かりにくいですが、アラインメントが微妙にくの字になってます。
これだと、つま先が引っかかりにくくなり、上り坂が楽になります。。
本当に妥当なのかどうか、万人に使えるのか、理屈で説明できません。
この形は、某アスリートさんが使っているソケットをそっくりそのまままねています。結果的に、自分にもあっていたというご縁。F1で培ったノウハウを一般車に応用したようなものですね。
・・・と書いたものの、あれ?出来上がったソケットを見ると、チェックソケットの時ほど極端な角度ではなくなってました。ほとんど分からないぐらいですね。

自転車にも乗れます。
ソケットのふちにはズボンが破れないようにテープ?を貼ってもらいました。また、坐骨が乗るところ、そしてその外側にはスポンジを貼って段差をなくしてもらいました。これもズボンの破れ防止のためです。

ソケット装飾、前回は和風、今回は布を探し回る時間がなく、これ。
傘に使うような水をはじきやすい布にしてしまったため、装具士さんに手間を掛けさせてしまいました。水を吸いやすい布が良さそうです。

アイスロスX5は別途ご紹介しています。今回もピン式はやめました。

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2. 膝継手 C-Leg

ついに入手。廉価版でなく、フルスペック。
茶色と黒色が選択可能。
長所、短所の比較は別ページ参照
価格 ざっと300万円弱。
重量 1132g 。
コンピューター制御、イールディング機能付き。
3つのモードあり。通常モード。膝固定モード。膝ぶらぶらモード。リモコンか、足首に力を3回入れる方法にてモード変更が可能。動画はこちら(まだ撮影してない)。リモコンはあまり使わないらしい。
膝ぶらぶらモードは自転車の時に使えます。膝固定モードは腕立て伏せと腹筋トレーニングで使ってます。

C-Legを一言で言うと、安心をお金で買う、こんなところ。

私のはC-leg3(第3版)。すでにかの地ではC-leg4が発売済み。国内でも2016年中には入手可能となる見込み。

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3. 足部:トライアス



オットーボック社のトライアス。前回同様、軽さとシンプルさでこれ。
バネの強さが3段階あり、今回も、体重にあってバネの強さが一番弱いNo.1を選択。着地した時のふわっと感が良い。

重さ→試着時に借りたシェル(カバー)付きの25cmサイズで530g。

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4. ターンテーブル


ターンテーブルに対してはこだわり無し。確実に作動するなら、どこのメーカーでも良いが、無難に大手メーカー製とする。

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5. 外装 フォームカバー


今回、何の相談もしなかったら、この形で仕上げてもらえました。
充電で膝のあたりに隙間が必要だから、このようなセパレートタイプが必須となるのかもしれません。
膝下はふくらはぎ側で縦にパカッと割れて足首を外さずとカバーが取れます。
スーツの時は、このようなカバーがあると、風が吹いても周りの人がびっくりしません。
それから、後日、黒い人工皮革風のシールを貼ってもらい、バッドマンのスーツみたいにしてもらえました。感謝。

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6. C-Leg 充電


毎日の充電が必要。
面倒です。酔っ払ったら確実に忘れそう。
専用のACアダプター付きケーブルが必要。
カタログによると45時間はもつとのこと。
歩かなければ、55時間以上使えた実績あり。

写真では外装を使ってませんが、使っていたら毎回ストッキングなどを下ろさないと充電のコードが刺せません。

この充電キットだけでおよそ10万円。
福祉で予備を買えるかどうか不明。
労災ならば可能性はあるとか。

もし、充電キットが壊れたら!?
義肢製作所経由でメーカーに連絡すれば、その日の宅急便でレンタル品を送ってくれるそうです。平日ならば充電が切れる頃には手に入ることになる。
週末に壊れたらさらに時間は掛かる。

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7. C-Leg インプレッション

ハイブリッドニーに慣れているので、膝折れを心配しながらの歩き方になっているため、いかに膝折れの「心配」を払拭するかがしばらくの課題。・・そんな気がするけれど、あまり問題ではないか。

メーカーさんの話や私の感想を総合すると、この膝は、多くの機能を提供してくれるというより、義足をつけていること忘れる、そんな安心を提供してくれるもの、のようである。

設定・調整
メーカーさん、または、義肢製作所にあるパソコンから膝のコンピュータの設定を変更します。
ハイブリッドニーのように、その人の歩くスピードを測定して設定を細かく調整しなくても、標準的な設定を入力すると、それで問題なく歩けてしまいました。
イールディングの強さについては、個人の好みで変えるようでしょう。転びたくない人は固め。できるだけは速く階段を下りたければ柔らかめ。
ハイブリッドニーのように、工具を使って膝周りのネジを調整することはありません。全部パソコンで済んでしまいます。

走る
少なくともC-leg3は、走るようには作られていません。実際、かかとが着地してからつま先が離れるまでの時間がある程度ないとコンピュータ(すねあたりのセンサー)が状況を認識できず、膝が曲がりません。つまり走れない。(営業さんにも確認)

モード変更
通常モード、セカンドモード、サードモードの三種類を設定することができます。
私の場合、確か、セカンドモードが抵抗がゼロになる膝下ぶらぶらモード。サードが膝固定モードです。(逆だったかも)

自転車
膝下ぶらぶらモードがあるので、自転車は乗りやすい。

腕立て伏せ・腹筋
膝固定モードはこのためにしか使ってません。本来、荷物運びなど絶対膝折れできないユーザーのためにあるのが膝固定モードだと思います。

階段下り
イールディングをかなり弱くすると、ハイブリッドニーよりも速く階段を下れます。速く膝が折れれば、手すりが無くても階段を下れる気がします。しかし、とりあえず、手すりは使っています。
ちなみに、階段上りに対応はしてません。・・と言い切っておく。

山登り
登山に役立つ特別な機能はないと思います。
下山中、イールディングを使用することによる油圧の温度異常が発生し、30分〜60分毎に休ませる必要があります(警報が鳴るそうです)。
階段を速く下るためにイールディングを一番弱くしてもらったら、下山の速度が速くなりすぎて、健側と上半身への負担が大きくなってしまいました(あーしんど)。

長さ調節について↓

スネというか足首のパイプの中に、命とも言えるセンサーがあります。
このパイプに目盛りが付いていて、いや、目盛りの有無よりも、そのパイプの長さを結構な幅で調節できる点が◎。従来も、パイプの中にパイプの切れ端を入れたりして、1cmぐらいは長くしたりもできましたが、そんな事しなくても、±1cmぐらいは調節可能。これは良い。

ハイブリッドニーの場合、歩く速度を、膝の中に内臓されたセンサーが膝の折れる速度を測定することで認識していましたが、C-Legは、かかとが着地してからつま先が離れるまでの間に、このパイプ自体(この点自信がない?)にかかる力を測定して認識しているそうです。

日常的使用(外装)↓

立派な外装を作ってもらいましたが、日常では、前の義足のときから使っている布製のカバーにしてます。
普通の外装では、運転のときにふくらはぎあたりがシートにあたって、邪魔なので、結局、こちらを使ってます。
元は、モンベルのサーマテック レッグウォーマーロングを健側用に使っていたもの。それを、内側にウエットスーツの切れ端みたいなものを前と後ろに縫いつけ、また、バルブのところに穴を開けて使っています。
前面はズボンの膝辺りの破れを防止するため、後ろは膝を守るために付けてます。
これの方が、タイツみたいで、会社の更衣室で着替えていても、自分も周りも義足を意識しないで済む感じがしています。(ちょっと後ろ向き)


ハイブリッドニーとの比較
私の視点で、一番違う点は、
良い点
@設定のときも、使っているときも、考えることが少ない。
A急いで歩いても膝が伸びきったときの衝撃(ターミナルインパクト)が全く無い。
悪い点
@充電

ちょっと辛口コメントしますと、その他の機能も、ハイブリッドニーよりベターな点はありますが、より良くなっているのであり、劇的に違うというようには感じていません。
福祉で製作する方にとっては、その費用対効果は、検討の余地があるように思います。
さらには充電という行為。転ぶ心配はなくなりますが、充電をしなくちゃという心配。旅行のときに忘れないようにという心配が発生してしまいます。
ハイブリッドニーでも、イールディングを強めに設定しておけば、そう簡単に転ぶものではないというのが私の感想です。

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8. C-Leg 追加情報

8-1. C-Leg4発売
なんと!私が購入した直後の2016年4月頃にC-Leg4が日本でも認可されて購入可能になりました。聞いたところによると、私の使うC-Leg3との大きな違いは、センサーの違い。C-Leg3はかかとを付けたときにスネ付近のパイプに掛かる力による金属のひずみ(微妙な曲がり具合)を計って立脚時が遊脚時かを区別しますが、C-Leg4ではジャイロ式といって、傾きを直接計ることができるようになった模様。勝手な予想では、山歩きのような悪路を歩くときには特に効果があるように思います。C-Leg3で砂利を歩くとうまく曲がらないときがあります。

8-2. C-Leg4用のカバーが装着できた(2017.3.18)



OttoBockさんのホームページにC-Leg4用の膝カバーとアンクルカバーが出ていたので、C-Leg3に使えるかどうか試したところ付きました。
歩いても稼動部分に影響しません。
充電のコネクターカバーに影響するのでその辺の加工が必要となりそうです。

正式名称は、 4X860 プロテクター (完成用部品)とアンクルカバー。

本当に欲しいのはアンクルカバーだけなんですが、すべてセット販売。
全部で約10万円だそうです。

このプロテクターなら短パンで歩いてもぎょっとされない気がします。

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