富士山 チャレンジレポート -みんな登ってみよう!-


 
2012/07/14(土)〜07/15(日)

超概要
ドリームメーカーの皆さんが企画する登山に参加。
私の前後に登山ボランティアの皆さんが随行。
7/14 09:45富士宮口から登山開始。18:15 9合目到着。
9合目の山小屋に泊まるも暴風雨のため山頂アタック断念。
・・ていうか、雨の中、真っ暗な山道を歩く気力消失。
翌07/15 06:00 下山開始。12:15 5合目帰還。
それなりの事前練習と両クラッチの使用により、傷も、ひどい筋肉痛もなく無事下山。

え〜さすがに5合目でも2400メートルもあるので、出だしからつら〜いのですが、自分のペースで一歩ずつ歩いていれば、いつかはたどり着く訳で。それこそ、途中2泊するぐらいのつもりがあれば誰だっていけるさ、と言い切っておく。

 

レポート
9合目まで登る。
私にしてはかなりがんばったので、9合目に近づいた時は、感動、もう少しで号泣寸前。
そんな高いところまで辿り着くことができたのも、ひとえにサポートしてくれた皆さんのお陰。
片足のトラ隊長とその仲間の皆さまの声掛けや明るい笑顔が無かったら、早々に断念したに違いない。
そして、最初から最後まで、私の前後を歩いてくれた○部さん(師匠)とNさんがいなかったら、安全に歩く事も、気力を維持する事も出来なかったのではないかと思う。
皆さんに感謝。

7月14日の朝9:45頃から登頂を開始して、18:15頃に9合目に到着。
当日は強風というか暴風。ほんの少しだけ晴れ間が見えたこともあるが、ほぼずっと曇り。
景色、何も見えないし。
5合目の気温が15℃、山頂は5℃。

7月15日の早朝1時頃から頂上にアタックする予定も、これまた濃い霧?と強風という悪天候により、メンバー全員アタック中止!
・・・格好の言訳。
ほんとのところは、前夜9合目で夕飯のカレーを食べている時に断念を宣言。これ以上の無理はやめておこうと考えた私。雨と風と疲れに暗闇が加わったら転ぶってば。

そんな訳で15日6:00頃9合目から下山開始。前日からの強風に加えて横なぐりの雨。そんな中、12:30頃5合目に無事帰還。

下山後、意外なほど体調は良く。風邪をひくことも無く、筋肉痛も限られた部分だけ。

事前準備
半年前から山登り開始。登山初心者也。
体力をつけることもあるが、山登りに慣れることに意味があったかと。
あえて雨の日も登ったりして。

当日持っていったもの
モンベルの30Lのザックが満杯。
遭難みたいなことを想定して食糧と防寒具は余分に入っている。
登山ショップでさんざん脅されたので、ちょっと荷物多すぎだったか。
結局5kgにもなってしまい、ちょっと無理だったので、もしもの時の食糧と義足セットは、サポートの人のザックに入れてもらう。

ユニクロダウン(帰り道ほんとに使った)
フリース(これも使った)
長袖Tシャツ(重ね着用)
速乾Tシャツ(着替え用)
グローブ(杖を使うし、たまに四つんばいになるし)
レイングローブ
カッパ
サングラス
スパッツ
ヘッドライト
タオル
帽子(晴れたら紫外線がきついというので)
ニット帽(山頂で待ってる時にいるというので)

3万円+100円×20枚(トイレ用)

ホカロン4つ(山頂でいるというから)
ティッシュ
ウエットティッシュ

カロリーメイト4箱(食べても復活せず)
アミノ酸みたいな粉(アミノバイタル)
500ml水2本
アメ(クエン酸アメ)

カメラ(置いてった)
iPhone(動画撮影のために持って行ったのに撮り忘れた!)
ヘッドライト電池予備
非常用アルミ毛布シート

ロキソニン(幻肢痛用)
下痢止め
バンドエイド
日焼け止め
湿布(すごく薄いやつ)(寝れないと思ったので)
歯ブラシ

杖の先のゴムの替え(1セット)ほんとに片道でボロボロ
4mmレンチ(義足用)
クリームとエタノールスプレー(義足セット)

昼食(おにぎり2個)


使用した義足や歩き方
使えるソケットに合う膝と足部がこれしかなかった。
膝 ハイブリッドニー
足部 トライアス
※断端が痩せたため、ソケットのエア漏れがあるのにトライ。

往路(上り)は、膝の機能はあまり関係ないような。むしろ、ブラブラの方がいい気がする。そこまでの設定にできなかったので、砂利の上り坂などは、むしろ義足が邪魔で、つま先を引きずるような状態になることもしばしば。

一緒に登ったインテリ四軸ユーザーの方は膝ブラブラで断端を上手に使って軽い上り坂なら義足側も前に踏み出せていた。

義足むき出しで歩いたほうが、周りの人の目がやさしくなるに違いなかったのだが、粉じんや雨で壊しそうだったので断念。クラッチでアピール。

復路(下り)。前にクラッチをついて、義足側を先に出して、健側を踏み出す。この繰り返し。
疲れてくると集中力がなくなるので、膝折れには気を付けたい。
健側の太ももに力が入らなくなってからは、イールディングにかなり頼って降りてきた。この時ソケットの恥骨、坐骨、臀部周辺に体重を乗せるので適合してないと流血必至。幸い大丈夫。

いずれにせよ、事前に場数をこなしておけばどのパーツでもよい気がする。
とにかく、義足利用者はバランスが悪いので、集中力を切らないように慎重に歩かないと本当に危ない。特に岩場。

今回、往路では軽く膝折れして膝をついた程度、復路では砂利道で義足側のかかとがずるずるとすべって軽くしりもち×2回、ぐらいのコケで済んだ。
危ないと思ったら無理せず転ぶようにしていた。

サポートの皆さんがいると
富士山もそれなりに怖い山なので、何が起きるかわからないということもあり、やはり山登り初心者は山に慣れた人といっしょに行った方が良いと思う。
義足の我々の歩くスピードが遅いので、「足が不自由なので、ちょっと待ってもらえますか」という具合に交通整理をしてもらえるので、冷たい視線を浴びずに済む。
もちろん、手を使う岩場では杖を持ってもらったり、歩きやすいルートを指示してもらったりとたびたび助けてもらう。

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