健側 ［けんそく］
切断しなかった方の足のこと。病気にならなかった方をさします。足だけでなく、他の体の部分でも使うようです。
断端 ［だんたん］
切断して残った部分のこと。
幻肢痛 ［げんしつう］
切断後に、無いはずの足の部分が痛いように感じること。幻視痛と書き間違えるので注意。
タルク
ベビーパウダーに含まれる成分だそうです。装具士さんはベビーパウダーのことをタルクと呼びますね。
いざり
お尻をずりずりしながら移動することを「いざり」というそうです（2010/11/24 (Wed) 22:33:57 おかてつさんに教わりました）。退院直後は、いざりで２階の寝室まで行ってましたが、今は松葉杖で階段を登ります。
SACH足 ［さっちそく］
Solid Ankle Cushion Heelの略で、SACH（サッチ）と呼ばれています。文字通り、足関節に相当する部分は動きません。しかし、歩きやすいように踵と爪先に硬さの異なるクッションが取り付けられて、それが沈み込むことによって踏み返し動作を行えるようになるというものです。最近ではカーボン樹脂板などを芯材に使って、その反発弾性を利用した足部が出てきています。
単軸足部
足関節に相当する部分に継手が配置されています。前後に動く継手で、シーソーのように踵と前方にバンパーが配置されています。可動域が大きく、踏み返しが軟らかい製品が多いため、筋力の少ない下腿義足使用者や大腿義足使用者によく処方されます。
多軸足部
アナトミカルフット（解剖学的な足）とも呼ばれ、最もヒトの足の機能に近い足部です。足部の中に、軸が2つ以上設置されているもの、前後に動くだけでなく左右の動きがある継手を組み込んだものなど、様々な設計のものがあります。日常生活で遭遇するデコボコ道や、傾斜のある路面に適応する足部です。
energy-storing prosthetic feet (ESPF)＝エネルギー蓄積足部
踵着床から体重負荷のエネルギーを蓄積し、「踏み切り」に利用する「エネルギー蓄積型」と、内・外反運動にも対応できる多軸足継手型に別れているが、両者の機能をあわせもつ足部もある。
Seattle foot
足部にガラス繊維性のキールを埋込み、体重負荷のエネルギーを蓄積するエネルギー蓄積型。足継手がない。
Quantum foot
足底部に2枚のバネ板を用い、動的足部を目標としている。
Flex foot
下腿幹部と一体になった構造で、エネルギー蓄積型である。カーボングラフィットを素材とし、耐久性は抜群と報告されている。
出典：
1. energy-storing prosthetic feet (ESPF)
2. 義足足部
イールディング yielding
油圧による抵抗を利用して急激な膝折れを防止することで、歩行追従機能を向上させること。
インテリジェント膝継手 （商品名のようなそうでないような）
世界初のマイコン制御式義足膝継手。マイコンが装着者の歩行速度を検知して下腿部の振出速度を自動的にコントロールする。これにより装着者は義足に合わせて歩行するのではなく、自分のペースで自由に歩行することができる。
メモ
- [英訳] ： Intelligent Prosthetic Knee Joint
- [共同開発] ： 兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所、(株)神戸製鋼所、(株)ナブテスコ、ブラッチフォード(英)の共同開発。
- [特徴] ： 世界初のマイコン義足膝継手。身体障害者福祉法で認定
- [当サイトの関連記事] ： インテリジェント義足 単軸、インテリジェント義足 四軸
参考：
- ナブテスコ(株)福祉事業推進部プロモーションサイト - インテリジェント膝継手の最新型も
- インテリジェント義足膝継手 - 「無人島」のページ。概要、 沿革、 構造と特徴、 装着者の主な感想
- 四軸インテリジェント義足膝継手 - 「無人島」のページ。概要、 装着者の主な感想
- インテリジェント大腿義足膝継手 - 福祉のまちづくり工学研究所のページ。画像と解説
- 義足の知恵袋：膝継手 -
のページ - ナブコ 4軸インテリジェント膝継手 NI-C411 - のページ
- [論文] 「インテリジェント義足膝継手 (Intelligent Prosthesis Knee Joint) 」 古市保一 (Yasukazu FURUICH): (JSDE 論文誌｢設計工学」Vol.33. No.2 1998 特集：医療福祉機器の設計(2) )
- [論文] 「大腿切断者の義足歩行解析 −3R15， 3R60=1膝継手とコンピュータ膝継手の比較−」 盛合徳夫ほか (メジカルビュー社：関節外科雑誌詳細/2003年2月号)
ISNYソケット
歩行時の断端筋肉の動きにつれて形状が変化するソケットで、吸着式大腿義足に用いられる。1972年に開発。このソケットは内ソケットと体重支持を行う外フレームの2重構造からなり、筋の動きを許容することによる快適性、軽量、熱放散、ソケットを通じて外側の感覚を得やすい等の利点を持つ。下腿義足への応用としては、大腿義足と同様に2重ソケットによる製作手法が紹介されているが、断端形状変化への対応というよりも、非荷重部分の除圧を主な目的としている。
出典：「歩行中の断端形状変化に対応する下腿義足ソケットの製作事例」 (国立身体障害者リハビリテーションセンター)
メモ
ISNY ： Icelandic-Swedish-New York[当サイトの関連記事] ： ISNYソケット
TES belt （恐らく商品名）
大腿義足を固定するサポーター式ベルト
Total Elastic Suspension belt
メモ
A neoprene or Lycra suspension system for AK* prostheses that has a ring which the prosthesis slides into. There is a neoprene belt that attaches around your waist by velcro/hook and loop fastener.
(Glossary of Amputation Termsより)
*AK : Above knee.
（意訳）TESベルトとは、ネオプレンゴムやライクラ*を素材としたサポーター式ベルトの事で、ソケットをすっぽり覆うような形で、大腿義足を懸垂・固定します。ネオプレンゴム製のベルトには、ベルクロやファスナーで腰まわりに固定するタイプの製品があります。
*「ライクラ」 : ポリウレタン弾性繊維の登録商標。 →ライクラってなに？
参考：
TES AK Prosthetic Suspension Beltトータルニー Total Knee （商品名）
７軸リンクの幾何学的ロック機構で安全性と、歩容を高めた高機能膝継手
参考：
- 膝継手 トータルニー(Total Knee) - 日本総代理店 パシフィックサプライ(株)
- 大腿義足・股義足膝継手 Total Knee - 夢人島のページ。
テリー・フォックス ［Terry Fox］
カナダの大腿義足ランナー。国民的英雄だそうです。可能性は無限・・を実行したような人。がん研究資金を募るためにアメリカ大陸を走って横断したスゴイ人。ウイキペディアで要チェック！
TTパイロン （商品名）
TT Pylon, Tele-Torsion Pylon
義足支持部に使われる部品で、上下のポンピングと水平面で回旋するトルクアブソーバーとしての機能を兼ね備えた製品。スポーツなどで、義足が強く捻られた場合、ソケットを通じて強い力が断端に加わり、傷の原因になることがあるが、これを軽減する機能を備えている。
出典：[PDFファイル] （株）啓愛義肢材料販売所 印刷用カタログ ブラッチフォード01)
参考：
- TTパイロン - （株）啓愛義肢材料販売所 製品情報
- カレッジ パークとTTパイロンを組合せた時の義足の挙動 - （株）啓愛義肢材料販売所 製品情報
- [英語] TT Pylon Options - Endolite North America - Lower Extremity Prosthetics
CaSwing 300SR （商品名）
ブラッチフォード社の高活動油圧シリンダー。活動レベルの高い人向きで、普通歩きから、軽いジョギングまで対応。
メモ
- 油圧シリンダー ： Hydraulic Cylinder
振出制御 ： Swing Control
参考：
- ブラッチフォード社のサイト：Chas A Blatchford & Sons Ltd - Prosthetics & Orthotics